郊外に建つヘアサロン併用住宅。
敷地の小ささ、交差点に面する開けた立地を活かし
郊外では珍しい縦方向に住まうことの楽しさを追求した。
交通量の多い交差点に面した小さな敷地に2台分の駐車場を設け、残りの部分に台形平面の小さな3階建てのボリュームを配置し、その中心に階段を設定した。
階段まわりの動線を作業空間や居住空間に取り込むことで面積以上の広がりを用意しつつ、階段まわりに発生する長さ、深さ、明るさなど、少しずつ性質の異なるスペースに応じてヘアサロンと生活機能を割り当てた。
1階は路地状の広がりをもつヘアサロン。
2階は回遊式プランで家族のコミュニケーションを促すリビング・ダイニング。
3階は窓からの景色と個人の時間を楽しむプライベートスペースとし、
それぞれに階段の間仕切としてのあり方を変え、広がりやつながり、プライバシーをコントロールした。
歩くたびに変化する窓外の景色と明暗や距離感の違いが、
街路を歩いているような開放感をもたらしている。