マンション住戸のリノベーション。
既存の各個室の間仕切壁に大きな開口をあけ、引込み戸の開閉により一体利用できるスペースの範囲がガラッと変更できるよう改修した。一方で、裏動線として元々の廊下も残し、将来的な部屋の使い方の柔軟性も確保している。
また、これらの間仕切壁の開口は一部をR形状とし、さりげないアーチが連続して見えるよう意図している。
敷地に隣接する豊かな河川の屈曲部に位置するこのマンションは河川に架かる多くの橋脚や緑豊かな山の景色が特徴で、角部屋となるこの住戸はまさにその風景の構造をオフセットしたような位置にある。
ご家族の優しさを象徴する木質系の優しいアーチをダイナミックな風景に結び付けて考えることで、日本家屋のような柔軟な間取りの拡張性と相まって、よりおおらかで開かれた室内風景を提供したいと考えた。