しばらく更新が空いてしまいましかが,箕面の二世帯住宅は四月末の竣工に向けて急ピッチで仕上げ工事が進行中です.
最近は震災復興や消費増税の関係で施行費や建材が高騰し,どの工務店も苦労されている様子です.
この住宅も厳しいコストの中で一杯一杯の性能•仕様を盛り込んだ設計となっていて,納まりも簡単ではありませんが,
工務店さんも慣れないデザイン住宅に真摯に取組んでくれていて,良い仕上りが期待できそうです.
今回はこの2ヶ月半ほどの現場状況を紹介します.
*1月後半~ 上棟後は外壁の構造用合板や骨組みを補強する金物類が取り付けられました.
その後,屋根の防水,サッシの取り付け,外壁の下地工事へと進んでいきます.
この段階で仕上げ関係のサンプルの検討がはじまりました.外部はリシン吹付,
内部はホワイトのクロス•色付クロス•シナ合板の組合せとなります.
シナ合板は結局クリア仕上げとなりました.
板毎の微妙な色の違いがクロスの均質な雰囲気を和らげてくれたらよいなと思います.
*2月前半~ サッシが入りました.今回は小窓も含めすべてペアガラスとしています.
断熱材はユニットバス部も設置し,広めのエントランスホールはロングタイプの土間パッキン,スタイロの嵩上げで断熱性能を高めます。
*2月中~ 屋根はガルバリウム鋼板立平葺で、13m以上もある長尺もので葺き上げます.
片流れの単純な長方形の屋根なのであっという間に葺き上がりました.
水上軒先には通気スリットを設け,性能と意匠を考慮したデザインとしています.
*内部では大工の造作工事が進んでいます.
今回は既製品の建具はなく,枠廻りは全て現場で大工さんが刻んていきます.
現場では詳細図を書きながら大工さんと細かな納まりを検討します.
この段階での打合せの密度が建物の完成度を左右します.
*2月後半~ 左官下地の木ずりが張られました.
この後,ルーフィング・ラス網が張られ,モルタルの下塗り・仕上げ塗りとなります.
最終的な仕上げとなるリシン吹付の前に見えないところに何層にも重ねて下地を作っていきます.|
左官屋さんの腕も良く綺麗に仕上がりました.
*3月後半~ 造作工事も佳境に差し掛かり、階段・収納棚も設置されました.
シナ合板は仮張りしながら枠廻りの寸法を調整しています.
リビングに連続する和室の板の間はタモ練付合板とし,リビングの床色に合わせています.
*仕上げ工事に入ると塗装工事・クロス工事・家具工事・設備機器の取付けが始まります.
お施主さんのご要望にあわせて特注した家具を取り付けていきます.
既製品家具・造作家具・建具工事を使い分けることで,コストとインテリアの雰囲気をコントロールします.
日々の生活や光の移ろいが映えるよう,家具・建具は白を基調としたシンプルなデザインとしていています.
引渡しまであと少し.
打合せの連続ですが,お施主さんに満足していただけるものを提供するためがんばります。